お内仏に荘厳されるお花のことを「仏花」と申します。四季折々の花は、色も形も香りもそれぞれに異なりながら、やがて散り、枯れてゆく定めを持っています。そのはかなさを嫌うのではなく、むしろ「移ろいゆく命」の姿を花は私たちに示してくれています。だからこそ、仏花は仏さまや亡き人へ差し向ける供養というよりも、私たち人間の命を映す鏡といえるでしょう。真宗大谷派では、特別に豪華な花を求める必要はありません。どんな小さな花、例えば庭に咲くお花でも良いのです。お花の移ろいゆく姿を見、手を合わせることにこそ大事な意味があります。お花の姿を通して、阿弥陀仏の大悲に包まれたこの命の尊さを感じ、同時に「必ず散ってゆく命」であることを忘れずにいたいものです。仏花は、私たちに「今ここに生かされている」事実を静かに告げる仏さま(亡き人)からのメッセージではないでしょうか。合掌
法話・読みもの