当院、天台宗比叡山延暦寺の末寺なりしところ、応永二十四年〔1417年〕、当院檀家の阪口仲兵衛の祖先道誓の娘、蓮如上人様御幼少の時、御入母として常随昵近※①、御養育申し上げられ、その後、蓮如上人様、たびたび同家へ御入有りし。
その御因縁に依り、道誓、真宗を帰依し奉り、承応二年〔1653年〕、天台宗より真宗に改宗。京都府紀伊郡伏見町〔現京都市伏見区京町本浄寺〕より玄阿を迎え、当院中興第一世の住職となれり。
その当時、蓮如上人様より上人御真筆の六字御名号と当院奉安の御本尊阿弥陀如来様の御尊像一体(源信僧都御制作と云い伝う乾漆製※②)を拝受代々寺宝として常随御給仕申し上げ、以来、当院第十五代 釋慧正の代に至れり。昭和五十一年八月吉日。これ当院の由緒なり。
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※①じょうずいじっきん。常におそばにつかえるの意。
※②御伝えの真偽不詳。
山門右手の鐘楼は、教行寺第十五代 大徳院 釋 慧正によって昭和五十七年十月十日に建立された。その後、一部改修を行い現在に至る。
鐘には南無阿弥陀仏の御名号が彫られており、京都 若澤徹誠の御制作とある。
年越しの際は、どなた様でも除夜の鐘撞きをしていただけますので是非お立ち寄りください。